車内マナー
第一回目。記念すべき第一回目。
うーん…どんなテーマにしたものか。
第一回目というのは「顔」である。
第一回目が面白くなければ人は見ない。
始まって10分。期待していたが「あぁこんなものか」と思った時にはリモコンが手にある。
即ち、電源を切って別のことをするか、チャンネルを回すかどちらかだ。
そしてそれ以降、さして気にすることもなくなってしまうだろう。
そのくらい第一回目というのは重要なのである。
何が言いたいかって、第一回目というのは力を入れたいのだ。ワタシが。
と、いうことなのである。
さて、そんなうんうん唸っていても一向に話は進まない。
今回は、ふと思ったことから始めるとしよう。
即ち、電車内でのマナーについて、た。
おっと、いきなり広げてしまったか。
マナーというのは主観と客観で随分と差が出てしまう。
Aさんは気になる、Bさんは気にならない。そんな境界が実に難しいのだ。
まあ今更ぐちぐち言っても仕方ない。続けるとしようか。
書き直す、という発想は今のところない。
電車には実に様々な人が乗る。
それは単純に利用する人が多いからだ、と言えるだろう。
人が増えれば価値観が増える。異なる価値観が一つ所に集まれば…
それ即ち、衝突が起こるということだ。
それは目に見えるほんのわずかな、とても小さなものから当事者のみでなく、大勢を巻き込む程に大きな衝突まで、無数にある。
あなたがたまたま痴漢を目撃した。怯えている女の子がかわいそうに思え、男の手を掴んだ。逆切れした男はあなたに殴りかかってきたが、混雑した車内。男の拳はすぐ隣にいた別の男性に当たる。大喧嘩。
例えばこんな具合だ。
さて、少し考えてみるとしよう。
…。
はっ、黙っていても仕方ないではないか。
黙って考えていても無意味なので、書いてみることにする。
お約束なネタだが、お約束だからこそなので、許してほしい。
ワタシは、いや、多くの人があなたの行為を賞賛するだろう。
それは「人が迷惑に思う行為に対して抵抗した」からではないだろうか。
逆に、痴漢男に対しては反感を抱くだろう。逆切れした時、そもそれは当然であるなんて価値観を持つ人間は少ないと思う。
ここに、マナーと呼ばれる無意識の価値観が働いていると言えるのではないか。
『マナーとは、人の迷惑となる行為を行わない』ことが基本であるからだ。
ある辞書にはこう書かれている。
マナーとは礼儀、礼儀とは『社会の秩序を保ち、他人との交際を全うするために、人としてふみ行うべき作法』
つまり、人との交わりを円滑にするためのものということになるのだ。
それが知人であっても赤の他人であっても同様に。
聞けば「ふーん」で終わってしまうマナーの定義。
それほどに知名度も理解度も高いマナー。それなのに何故にこうも荒れるのか。
長い前置きだったが、電車内に焦点をあてて考えてみた。
1.携帯電話
気になる。非常に気になる。
何が気になるって、『電源OFF』とあれだけ大きく書かれたスペースがあるのに誰も電源を切ろうともしない。
何食わぬ表情で平然と使っていたり、使ってはいないが実はポケットの中ではマナーモードになっていたり。
あまつさえ、「それのどこがいけないの?」と言う人もいるかもしれない。
あいや、待たれよ。
何故電源を切らねばならんのか、考えてみたらすぐわかる。
8割は知っているのではないだろうか。ペースメーカー等、生命に危険だからである。
じゃあそんな人が渋谷とか街中歩いててすれ違ったりはしないのかよ?と、くるかもしれない。
ありうるだろう。とてもそんな状況でまで責任は持てない。
ではいいのか?
答えはノーだ。もったいぶるまでもない。
仮にあなたがペースメーカーを付けているとしたら?
電源OFFと書かれた空間に安堵を覚えないだろうか。
あなたが煙草を吸わないとしたら?
禁煙の空間で煙草を吸う人間がいたら邪魔に思うのではないだろうか。
そういう人たちが安心して乗れる空間を提供しているのだ。
自分は健康だからと、そういう人たちを気にかけない。
そんな考えが、歩き煙草をやめさせない。ポイ捨てをなくせない。どうしてそこに結びつかないのだろうか。
2.場所取り
これも気になる。時に殺意さえ覚える。それは言いすぎか…いや、どうだろう。
朝の通勤ラッシュは筆舌に尽くし難い。キツい。
ぎゅうぎゅう?それだけならまだいい。
臭いもなかなかのものだ。女性の香水からとある方々の体臭まで。
フラストレーション値は一気に上昇。しかもデッドヒート。そりゃいつキレてもおかしくないのである。
そんな中、フン!と体を固めて耐える人がいる。
コイツは殴ってもいい生き物なのか?
ぎゅうぎゅうと押しつぶされそうに人波に流されていく中、踏ん張る人間のおかげで体勢が悪くなり、大変苦労をしたことがある。
乗ってんのはあんただけじゃねーのよ。
場所取りはそれだけではない。混雑しているにも関わらず文庫を開く人間の多いこと。これには閉口してしまう。
あまつさえ人に寄りかかって自分の前にスペースを空け、呼んでいる奴もいた。
ありえない。
なんでそんなにみんな自分だけ良ければ的な行動なのだろう。
簡単だ。マナーを守る人間が少ないからだ。
自分が遠慮していても、他の人が誰も遠慮してくれない。自分だけなんでこんな目に?じゃあもういいや、知らない。好きにする。
そうなる。
それがどれほど子供っぽい発想なのかは当人は気付いていない。気付いていてできる人間はモラルがない。
いずれにしても情けない話だ。
3.音漏れ
車内は暇かもしれない。ポータブルなプレイヤーが多い昨今。スペースも取らず、一人楽しむには最適なパートナーだ。
実は、ワタシはあまり音漏れが気にならない。
多少シャカシャカ漏れるのは仕方ないと思うからだ。
ちなみにワタシはポータブルプレイヤーを持っていないので、電車で音楽は聴かない。
それでも、気にならなかった。
ところが。
ある日、やたら体の調子が悪く、それでも頑張って通勤している時のこと、ちょっと背の高い女性が隣に立った。
シャカシャカ。
漏れていた。ちょっと意識を向ければ曲もわかる。
これが効いた。
その曲がやけに耳障りだったからだ。
なんだか妙なテンポの曲が流れている。いや、単純にワタシの好みに合わない曲が流れていたってだけだ。
それがやけに効いたのだ。
途端イライラがこみ上げる。女性は何も知らず、ぼけーっと窓の外を眺めている。
これでワタシが変質者だったら?大変なことになっちゃったりならなかったりするかもしれない。
そう思った時、「あぁ音漏れもいかんよな」と気付いたのだ。我ながら遅かった。
誰が不快に思うかわからないのだ。
マナー、人を不快にさせるだけでは衝突を生むだけである。
これまで大して気にはならなかったが、音漏れも、やはりマナー違反なのだと思う。
だいたい代表的なことを挙げてみたが、そんなこと考えてたら何もできない、という意見もあるだろう。
果たして本当にそうだろうか?
「自分のしたいことができない」だけじゃないだろうか。
マナーとはそういうことだ。
決して、お年寄りが乗ってきたから席を譲るだけがマナーなのではない。
人に遠慮してまで通勤したくないって人間は大勢いるだろう。
でもそれで好き勝手やってるから、そういう人間がいるから争いも起こるし、ひいてはあなたのストレスもたまっていくことになる。
ストレスのない社会は難しい。
でも、朝の通勤電車、大変な混雑をしていても、全員がそれぞれ同じ乗客のことを考えて乗っていたら?
とても快適にはならないだろうが、それでも不快とは思わない程度に改善されるような気がする。
別にしたいことができないのではない。
スペースがなければ本を読むのを遠慮する。音が漏れない程度に小さくする。聞こえないなら諦めるか、漏れにくいイヤホンに換える。
自分の立つスペース、座るスペースは必要最小限にとどめる。
何も同じ車両に乗る全員のことなんて考える必要はない。すぐ隣の何人かを考えるだけだ。
そろそろ締めくくるとしよう。
結論から言うと、電車内のマナーは酷いものだと思う。
だが、一人一人がちょっと変わるだけで、随分違ってくるだろう。
我慢なんてする必要はない。
今度電車に乗った時、ほんのちょっと隣の人に対して遠慮してみるだけでいい。
それだけで、ほんの少しの幸せが、あなたに訪れるのではないだろうか。
# by ci_lemongrass | 2007-02-27 14:56

